1.09.2013

メイドさん(余談その4)

メイド仲介業者はメイドさんの紹介以外に、トラブルが起きたときのカウンセリングも行ってくれます。今回のようなケースで、第3者として話を聞いてもらえるのは非常に助かります。

仲介業者のDilaに事情を説明したら、一瞬Dilaの顔がくもり、はっきりとは言わなかったけれども荷物の中身を聞いた彼女の心の中では「明らかに詐欺だろう.....」という考えがよぎったようでした。Dilaの提案は、Singpost(シンガポールの郵便会社)に電話してトラッキング番号から詳しい情報を知り得てはどうかということだったので、是非にとお願いしました。

Dila: ロンドンから送られてきたトラッキング番号45457SDFGの荷物がどうやらマレーシアで止められているようなのですが。
Singpost: そのようなトラッキング番号は存在しません。ロンドンから送られてきた荷物は最後がGBで終わっているはずです。また、シンガポールに届くはずの荷物がマレーシアで止められているのもおかしな話です。正しいトラッキング番号を送り主から聞いてきてください。
Dila: どうやらマレーシア当局よりUSD4000の請求をされているみたいなのですが。
Singpost: たとえ罰金の対象であってもせいぜいUSD400程度で、そのような高額に及ぶことはありません。

というふうに徐々にこの話は完全に詐欺だろうということが明らかになってきました。Dilaは電話を切った後にメイドさんにこの話はおかしな点がたくさんあるから考え直したほうがよいと説明しました。

メイドさんが「あぁ、これは詐欺なのだな」という表情をしたところで、私はやっと彼女もだまされていた側なのだと確信し、妙に安心しました。

学習点:明らかに疑わしい場合でもいきなり否定するのではなく、第3者も交えて状況証拠を増やしていき、相手の気持ちやプライドを傷つけないように対処すべし。

メイドさん自身も納得したのでしょうか、数時間後に携帯にメールが届き、「もう二度とこのようなことにならないようにします。お許しください」だそうだ。

メイドさんはその育った環境から「ずる賢い」か「ナイーブ」、極端な二層に分かれる人種であることを忘れてはいけません。我が家のメイドさんはその後者のナイーブなのでしょうけれども、しばらく要観察だなと思いました。自分の子供がこのような詐欺に巻き込まれたら大人になるためのステップと考えることはできますが、私自身より年上の人がこうも簡単に巻き込まれるといちいち対応しているのがおそらく面倒になってきます。

そして次のメイド関係のネタが出現するまでメイドシリーズお休み。