4.24.2015

タイに住めるか住めないか(その5)

自分はタイ生活に向いていないのでは、と心配しているみなさん:まだまだ続きます。

命にかかわるわけではないのだけど、日常的に起きる信じがたい出来事。このシリーズはタイに住んでいる限りずっと続きそうな予感。

昨日の最終ミーティングは、少し時間が遅かったので帰宅してから自宅で電話カンファに参加しました。メンバーはシンガポール人、タイ人、フランス人、オーストラリア人全員男性+私。このカンファでもっとも「小物」は私。その他のメンバーは「代表取締役」とか「アジア地区メディカルディレクター」とかとか大物ばかり。

ミーティングのテーマは、今後我がバンコクオフィスの若手で優秀なタイ人ドクターをどう昇進させたいか、ということ。

ミーティング参加者のタイ人は若手ドクターを最高ランクまですぐに昇進させたいという考え。他の参加者は、でも彼は若すぎないかという懸念。

そこで、タイ人が「若手ドクターは確かに35-36歳で若いが、アキコ先生(私)だって39歳でしょう」といきなり私の年齢を全員に明かしたわけです。

タイ人の発言に他の4人(私も含む)は唖然。電話線を通じて場が一瞬で凍るのを感じ取れました。

場が凍ったままのミーティングではどうしようもないので、そこで私から助け舟。

「まだ38ですけど...」

数秒してようやくフランス人、オーストラリア人、シンガポール人が正気に戻り、ミーティング再開。ミーティングが終わる直前にフランス人+シンガポール人が冗談交じりでタイ人に「女性の年齢を公の場で言ってはいけないよ~」と伝えていました。

実際私自身は自分の年齢を公表されること自体そんなに気にしていません。ただ、自分の中での常識が一蹴されると驚きを隠せないというのも事実。

タイで生きていくには強くないといけないのだ。自分が社会マナーだと思っていた風習も一蹴されるのだから。

 アナタはタイに住めますか。

4.23.2015

タイに住めるか住めないか(その4)

自分はタイに住めないかもしれないと思い始めているみなさま:まだ続きます。

みなさんは何かを「修理」したことはありますか。パソコン、クーラー、車の修理などいろいろと「修理」したことがあると思います。「修理」とはどういうものでしょうか。壊れたものが直ってくることだと理解していますか。

私の経験上、タイでいう「修理」は次のような定義です:
壊れたものが、
(1)いったんさらに壊れ
(2)次第によくなるけど
(3)決して完璧にはならない。

3つの要素が必要な「タイ式修理」。実例で詳しく説明しましょう。

引越したときから壊れていたキッチンの蛇口。蛇口から3割ほどの水がもれるものだから、もったいないし、実際に使える水の水圧も低い!引渡しの日からこの状態なのはまったく信じられません。通常日本で家を引き渡すときはわりとよい状態にして引き渡すのが常識ですが、この家主は「壊れたままで引渡し、文句を言われたらそのつど直そう」と思うみたい。

というわけで、だだもれ蛇口を直してもらうことに。何日経っても修理のおじさんが来ません。数日経過してやっと来たと思ったら、「パーツを購入してくる」とまた数日いなくなり。数日経過してやっと戻ってきたら、今度は「修理した」と言ってさらに漏れる状態にして帰宅していきました(上記(1)さらに壊れた状態)。

「まだもれる」と文句をいうと、また数日経過して修理のおじさんが来たと思ったら、「パーツを購入してくる」とまた数日いなくなり(ここらへん上の段落のコピペね)。数日経過してやっと戻ってきたら、今度は漏れだけは直して帰ってくれました。上記(2)の状態。

漏れは直ったけど、蛇口の状態は次の通り:
上記(3)決して完璧ではない状態。なぜ蛇口をまわすとレバーハンドルまでもがまわるのか。このようにもともとの問題は修理してくれましたが、今回のようにほかの問題が生じることがあります。ただし、二次的な問題があまり重大ではない場合、このまま放置されることが大半。

まあ、「タイ式修理」の普通の行程を踏めてよかった。

と思っていたら先週ついに蛇口が壊れました。さて修理のおじさんを呼ぶとするか。(1)の行程からやり直しです。

みなさん、タイに住めるか住めないか。

続く。

4.22.2015

プーケット2015(その4)

海リゾートで有名なプーケットですが、今回は遊びだけではなく、多少の社会見学も兼ねてSoi Dog Foundationという施設を訪問してきました。

「極楽タイ暮らし」によると、こちらの生活事情に詳しい山田均さんはタイの犬を3種類に分けるそうです。まずは「家の犬=ペット」、一番裕福な暮らしをしています。そして「お寺の犬」、これはお坊さんのおこぼれを頂戴している情けない犬。最後が「道ばたの犬=野良犬」。

タイの野良犬を英語圏の人たちはSoi Dogと呼ぶのですが(Soiは「小道」という意味)、この数はやたらと多い!タイの人々は敬謙な仏教徒であるため犬を殺処分できないという事情+いわゆる日本のような保健所がうまく機能していないため+家の犬でさえも放し飼いのことが多いので前提的に去勢手術をあまりしていないためだと思われます。

さて、プーケットで是非見学してみたかったこの施設、現在400匹くらいの犬と猫がいます。暑い中、外でケージごとに子犬、老犬、健常犬などが分けられていて、感染症やその他の病気にかかっている犬は個室に入り、敷地内のクリニックに入院中の犬や猫もいます。もともとはイギリス人カップルが始めたこの事業、完全に寄付によってまかなわれています。野良犬や猫を拾ってきては必要な予防注射を施し、去勢手術をします。元気な犬猫はそのまま元いた場所に戻し、病気やけがのある動物は施設で預かります。

この事業について一時間程度の映画も製作されています。

初めにガイドさんから話を聞き、
入ってはいけないケージ、自由に出入りしてもよいケージを教えてもらいました
子犬のケージが一番のお気に入りでした

この二匹が気に入ったようです

猫に対してはアレルギーが激しいので、短時間の滞在
それでも発症しました!

違法ではありますが、タイ、ベトナム、中国では犬肉輸出入業者がいるらしく、
「痛い思いをした犬肉のほうがやわらかい」とされているため、
愛護団体からは生きているうちの犬の扱い方が問題視されています
この団体ではつい最近1500匹の犬を保護したため、
現在里親を探しているそうです。
現在建設中、タイで最大級の犬猫病院
我が家のお二人さん、社会見学のつもりがすっかり犬を飼う気になってしまいました。アレルギーがあるから無理!と言っても聞かず、「何でもするから!」と返されてしまいます。

一味違うプーケットでの体験でした。

来年のソンクランはどこに行こうかな。今からアイディア募集中。

4.21.2015

プーケット2015(その3)

Taxi Meterという看板があるところから乗車したにも関わらずメーターを隠したまま運転しようとするプーケットのタクシーマフィア。

おそらくこの時点で多くの人たちは当初言われた500バーツという金額を払うのだと思います。しかし、私は一歩踏み込んで「いったいいくらのために自分はここまで殺気立っているのだろうか」「メータータクシーといってもどこまでメーターが信用できるのだろうか」というところに非常に興味を持ってしまいました。こんな母親に付き合う子供たちも大変です笑。

ということで、運転手に無理やりメーターをつけさせました。メーターをつける前に運転手は何か私にタイ語で言ってきましたが、そんなの無視。

結果。メーターで420バーツ(1500円くらい、メーター表示の320バーツ+空港出発で100バーツ加算)。カウンターで言われた値段は500バーツ(1800円)。

ちなみに、単純に距離計算をすると値段は300バーツのはずでした。

考察。運転手が多少回り道をしているのか、メーターが細工されているのか知りませんが、メーター計算もほんの少し高く表示されるようになっているのでしょうか。カウンターで言われた値段はおそらく細工されたメーターの値段を少し高めに言ってみてメーターにこだわらない観光客が支払うのを期待しています。

この運転手は最後「よいご旅行を」と笑顔で去って行きました。どういう神経なのか分かりませんが、これがプーケットの現状です。

まだ2800台以上がマフィア経営のプーケットのタクシー。今回のように、「メータータクシーのふりをした元マフィア」みたいなタクシーもたくさんいるのだと思います。メーターつきのタクシーが導入される去年、マフィア側からの反発もかなりあったようです。

今回の唯一の救いは、「提携ツアー会社」に立ち寄らずにまっすぐホテルに向かったことでしょうか。

ちなみに、夜間到着、荷物が多い・重い、子供が小さい観光客などはあまりこのような冒険をしないほうがおすすめです。言われた通りの値段を支払うほうが賢明だし、高額でもホテルに迎えを頼んだよいが安心です。今回我々は様々な条件がそろって、白昼到着、荷物は少なめ、子供が大きい、タイ語も多少できる、英語ならけんかできる、私はブログのネタが欲しい(?)などなど条件がそろったためにこのような「実験」が可能となりました笑。
手元に残った用紙
運転手の名前が書いてあります
裏には意見・文句など書き込めるようになっています
プーケットのタクシーマフィア撲滅のためにも書いて投函しました
しかるべき場所に届くのかは不明ですが....
プーケットは大好きですが、島内の移動がとても高額なのが残念です。今後組織化されてマフィアが撲滅され、メーターつきで機能するタクシーが行き交う町になることを願います。

次回、プーケットで訪れたSoi Dog Foundationについて。

4.20.2015

プーケット2015(その2)

事前調査では最近プーケットにメーターつきのタクシーがあるらしいという話。タクシーマフィアにつかまる豪遊観光客ではない我々。ぜひともメーターを利用してホテルまでたどりつきたい。

ということで、今回は空港内でタクシーマフィアに捕まらずに、早速メータータクシーに乗ろうと意気込んで空港に降り立ちました。

空港の外に出てみるとTaxi Meterと書いてある看板を早速見つけましたが、アレ?事前調査で見た写真とは少し様子が違います。しかも、事前調査ではもう少し歩いたところにカウンターがあるという話だったのに、このカウンターは近すぎる。まあ、少し話を聞いてみよう。

ちなみに、ここで「おかしい!」と思ったアナタはすでに上級者。
事前調査ではこのような立派な看板があるという印象だった
カウンターのお姉ちゃんにホテルの場所を告げると、早速運転手と車が用意されました。さらに、「500バーツくらいになります」と言われました。

ここで「おかしい!」と思ったアナタはすでに超上級者。

メーターつきのタクシーならおおよその値段など言わなくてもよいはず。

そこで、私は「メーターはついていますか?」と聞き、「はい、ついています。おおよその値段は500バーツになります」と言われました。メーターつきなのに事前におおよその値段を言ってきてくれるのは優しさか?

連れて行かれた車は確かに事前調査の写真にあるような黄色のタクシー。これは確かにメーターつきのタクシーです。

少し安心して荷物をトランクに積んで子供たちと乗車すると、今度はメーターがどこにも見当たりません!出発する直前に運転手に「メーターはどこですか?」と何度も聞くと、やっと黄色い布の下に隠れたメーターを見せてくれました。
黄色い布の下に隠れたメーター
子連れプーケット、無事にホテルまでたどり着けるのか?!

続く。

4.19.2015

プーケット2015(その1)

タイのお正月ソンクランの休暇で仕事を1週間休んでプーケットに行ってきました。夏休みは引越しのためにほとんど遊べなかった私にとっては待ちに待った休暇です。

プーケットは海リゾートで有名な場所で、タイ人の同僚にプーケットで1週間過ごす予定だと言うと「先生、さすがにお金持ちですね~」という反応。これはどういうことか。

なぜタイ人からこのような「目」で見られるのか、プーケット。それは空港に降り立ち、外に出た瞬間に分かります。

プーケットのタクシー・マフィア事情。

バンコクの我が家にバンコクの国際空港からタクシーを使うと約40kmの道のりを約300バーツ(1100円くらい)で乗れます。

数年前にプーケットに行ったときに、空港内の「タクシーマフィア」にホテルまで連れて行ってもらったときに約50kmの距離に750バーツ支払った上、途中で当たり前のように「提携ツアー会社」で勧誘されることに気づきました。早くホテルに到着したいのに、途中停車するのはなんとも腹立たしい。
三年前、タクシーマフィアに捕まりつつも楽しかった初めてのプーケット
ホテルに送迎を頼むと、途中停車はしないものの片道1500バーツくらいだったので、ケチケチな私には無理。

今回行く前に最近のプーケット事情について調べていると、実は昨年からメーターを使用した普通のタクシーを80台ほど導入したとか。最終的には1400台くらいがメータータクシーになるはずで、現在では空港から出発することも可能だそう。バンコクのタクシー同様、乗車するときに運転手の名前入りの紙を渡され、文句があるときはこれをタクシー会社に送ればよいというシステム。バンコクのタクシーよりも割高ではありますが、一応統制のとれたシステムが導入されたというのは嬉しいことです。

ということで、今回は空港内でタクシーマフィアに捕まらずに、早速メータータクシー乗ってみました!

まあ、そうは簡単にいくはずもなく。

続く。