8.25.2012

「流行遅れ」

シンガポールはその国の規模からしていろいろなものを外国から輸入しています。日用雑貨や食品は中国、マレーシア、インドネシアなどから。ファッションや子供のオモチャは日本やその他外国のものをあちらこちらで見かけます。

現在シンガポールのゲームセンターやデパートで見かける子供用のカードを使うゲーム機は「デジモン」と「アニマルカイザー」です。流行の最先端にはなかなかついていけない我が家。我が家は外国にいたこともあって、日本で流行が終わりそうなときにそれらを知り、子供たちがカード集めにはまる頃には既に日本のデパートからは姿を消し始めていました。ところが少し経ってシンガポールで流行し始めるとそのカードは再び使えるので、我が家は「二度」おいしい思いをするわけです。

ところでシンガポールでは同じ機械をそのまま利用しているので表示は日本語が多いのですが、シンガポール人の子供たちは問題なく遊べていて、子供の想像力ってすごいなと感心しました。

ちなみに現在シンガポールのテレビで流れている戦隊シリーズは「シンケンジャー」ですが、映像は切り貼りされていて、人間が出てくるシーンは外国人の役者を使ったシーンを撮りなおしているようです。

そしてアメリカ発祥のサンダル靴Crocsを何足も履きつぶしている我が家。シンガポールでは近所のParkway ParadeにCrocsの大きなお店があり、よりどりみどりの大人用・子供用のCrocsを購入することができます。今夏、ちょうどサンディエゴに行く時期に二人とも新しいサイズが必要になったので、発祥の地アメリカで最新のCrocsを買おうと考えていました。しかしサンディエゴのどのモールに行ってもCrocs店はもちろんなく、屋台形式のスタンドもほとんどありませんでした。あっても子供用Crocsは5種類ほど。スタンドのお兄さんは売る気もなくただ座っているだけ。アメリカでのCrocsブームはすでに終わっていたのです。

というわけで、子供たちには夏の間我慢してもらい、シンガポールに戻ってきた翌日にCrocs店でそれぞれ一つ大きなサイズのCrocsを無事購入できました。めでたしめでたし。

このように「流行遅れ」のシンガポールは同様に流行遅れの我が家にはぴったりなのです。まだCrocsを購入したい人、ぜひシンガポールへ。

8.24.2012

習い事もろもろ

新学年が今週火曜日から始まりました。長男は学校の配慮か、昨年同様優しそうな男性教師のお世話になることに。クラスには以前からのお友達も多く(私もママ友が多く)、楽しそうな一年になりそうです。次男はまだクラスにお友達が少ないためか、長男ほどは楽しそうにはしていませんが、学年が上がって昼食を教室ではなく屋外にある食堂で食べられるようになり、少し大人になった気分のようです。

学校に慣れ始めたら次に諸々の習い事をアレンジしていかなければなりません。

今日はテニスのプライベートレッスンのトライアルをしました。先生との相性、先生の技術、子供たちのフィーリングなどを確認するために特に値が張るプライベートレッスンでは必ず「お試し」を行うことにしています。

午後4時台はまだまだ暑いシンガポール。子供たちも先生も顔を真っ赤にしながら一時間のレッスンに満足していたようです。長男はいっちょまえに「このコーチは技術力が高い」「前のコーチのほうがフォームはきれいだった」などと自分なりに批評していました。

ちなみに他国では想像しにくいマンション敷地内でのレッスンですから、エレベーターで1階に下りるだけでもうそこはテニスコート。非常に便利です。

余談ですが、みなさんにとって子供の習い事とは、いったいどのような意味意義をもつのでしょうか。運動や教養のため、学業だけでなく趣味にも高じる奥の深い大人に育てるため、お友達の輪を広げるため。

私はただこれだけの理由:
1.暇つぶし
2.テレビを見ない時間確保
3.ケンカをしない時間確保

このような不純な動機から将来のフェデラーが育つとは考えにくいですが、放課後メイドさんに子供たちを任せる働く母にとっては、兄弟間の傷害沙汰を回避できる方法なら何でも試そうかと。

今度はスイミングのプライベートレッスンの報告をする予定です。お楽しみに。


8.23.2012

メイドさん(その7)

メイドさんシリーズの続き。

警察に届けに行ったのには(後々知ることになる)わりと重要な意味合いがありました。

実は契約時に雇用主(私)は以下のリンクにあるシンガポール労働省のメイド雇用規定に従うことを約束します。規定違反が見つかった場合Security BondというSGD5000の金額を労働省にバツとして支払わなければなりません。
http://www.mom.gov.sg/documents/services-forms/passes/wpspassconditions.pdf

メイドさんに無理な労働を強いた、雇用条件以外の労働を強制、虐待を加えたなどなど、メイドさんの人権を侵害する雇用主も中にはいるものですから、労働省は人権擁護のためにこのようなペナルティーを課しています。

ここまではよくある話。納得できます。

しかし、上記リンクにはハッキリとは書いていませんが、以下のような場合も雇用主はこの$5000を支払わなければなりません。
1.メイドさんがシンガポールで妊娠した
2.メイドさんが失踪した

ハッキリとは書いていないので労働規定12ページの「パッと見」では分からないようになっています。しかし労働規定に明記されている事柄を2つ3つ合わせて考えると、確かにメイドさんが妊娠したり、失踪したりしたら雇用主が$5000支払うようなルールになっています。

私は生物学的に自分でメイドさんを妊娠させられません。
私はメイドさんの失踪に関与していません。

というロジックは通らないようになっています。

納得した人いますか?

メイドさんシリーズはまだまだ続く。

8.22.2012

メイドさん(その6)

「家政婦は見た」テレビシリーズよりも面白いと評判のブログシリーズ「家政婦は逃げた」第6弾。

楽しい旅行から帰ってきて見つけた置き手紙。明らかにメイドさんは契約満了前に契約を放棄して逃げてしまいました。

(頭が混乱)
う~んと、こういうとき誰に相談すればいいのだ。
明日からどうやって仕事しながら子育てするのだ。
家事は誰がするのだ。
洗濯機はどうやってまわすのだ。
貴重品はとられていないか。
私が何か悪いことをしたのか。

とまあ、最初は頭が混乱していましたが、幸い数分後にはだんだんと思考がクリアになってきました。まず、私は何も悪いことはしていないはずだと確信。彼女を人間扱いして長めの休みを与え、ミャンマー人彼氏との自由時間を与え、給料は一般的な上限と言われる額を渡し、フィリピンへの一時帰国は年に何度でも歓迎し、契約外の労働は強制していない。なので、虐待や過酷労働に値するような事態ではないと自分の胸をなで下ろす。

その日は日曜日でしたが、まずこの家政婦さんを雇うときに仲介を頼んだエージェンシーに電話をして報告し指示を仰ぎました。すると先方もこんな経験は初めてだったようですが、とりあえずは失踪届けを出しに警察に行くように言われました。

旅行から帰ってきて2時間後、家のものが盗まれていないことを確認した上で近所の交番に届けを出しに出向きました。

「なんで私は何も悪いことをしていないのに警察に行かなきゃいけないのかな~」
「旅行行かなければよかったなあ」
「うちには盗むような貴重品がなくてよかったなあ」

などと考えながら交番に歩いて行く途中、更にクリアになっていく思考回路:
失踪10日ほど前に1月分の給料を渡す際に、彼女が初めて翌月分も前倒しでくれないかと言ってきたのを思い出しました。めずらしいことだったのですが、あまり人を疑わない私。1月分と2月分の2か月分をまとめて渡してしまいました。2月5日に失踪しているということは2月分の給料は最初からネコババするつもりだったということです。

計画的失踪。

シリーズは続く。

8.21.2012

メイドさん(その5)

大人気メイドさんシリーズ第5弾。

雲行きが怪しいのを認識したまま特に対策もとらず(その時々で対処はしても大きなビジョンをもってロングタームに対応する対処はしていない)、契約を交わして1年が経過した頃の話です。

今年2月、ちょうどアメリカから母が遊びにきていたので初めて子供たちをリゾートに連れて行く計画をしました。名付けて「3泊4日プーケット4つ星ホテルに泊まって思い切り東南アジアのリゾートを満喫する旅」。子供たちはもちろんのこと、私も初めて東南アジアの国へ観光旅行で行くことになりました。

象のショーやプールやバーでのフレッシュジュースなどいろいろと楽しんで帰ってきた日、玄関を開けて見つけたのは驚きの置き手紙(写真)。
要約すると、
ごめんなさい、アキコさん。主人(結婚はしていない)についてクアラルンプールに行くことになりました。突然決まったことでこのような形でいなくなって申し訳ありません。アナタは本当によい雇用主でした。本当にごめんなさい...
あ、こりゃ逃げたんだわ。どうしよう。

(以降頭真っ白、再び頭が回転し始めるのに数分要す)

次回に続く。

8.20.2012

入国拒否

さて昨日2カ月ぶりに子供たちがシンガポールに戻ってきました。彼らの夏休みはだいたいサンディエゴと日本に長期滞在するのですが、私も2カ月ぶりに会うので楽しみに空港に迎えに行きました。

「今日はいつもより出てくるのが遅いなぁ」と考えながら出口付近で待機していると突然携帯が鳴りました。

空港スタッフ:×○×○のお母様ですか、申し訳ありませんが、入国拒否ということで....
私:は?Dependant's passを所有していてシンガポールに長期滞在しているのに、なぜ入国拒否なのですか。しかも子供ですよ。
空港スタッフ:いいえ、違うのです。今、入国審査のところにいるのですが、本人が入国を泣いて拒否しています。

そうです、入国拒否「される」のなら聞いたことがあっても、我が子はシンガポールへの入国を拒否「している」のです。

私:は?ひきずってきてください。
空港スタッフ:よろしいですか?(鼻息)それでは今から参ります。

そんな会話がチャンギ空港ターミナル2内でなされているとは周囲の誰も知らず。

そこから待つこと更に30分。彼らの荷物はもうすでに私の目の前でカートに乗せられ所有者がくるのを待っています。

裏でどんなドラマがあったのでしょうか。やっと姿を現した彼は上記会話通り、空港スタッフ(男性)に「ひきずられて」出てきました。次男は抱っこされています。カートに乗せられ出てきたときの状態は下の通り。

そこから私は荷物と彼らを受け取り、「日本に帰りたい~」と騒ぐ中タクシーに乗せて帰路につきました。車の中では新学年の新担任について、学校のスケジュールについて、シンガポールの家に買った新しい家具についてなど話を聞いていくうちに徐々に落ち着いてきてくれました。


入国審査は「楽しい夏休み終了」の象徴だったのか?

子供たちがシンガポールに戻ってきたので、このブログもどんどんこのような突拍子もないネタが増えていくことでしょう....