9.08.2012

バイリンガリズム2~サンディエゴへ移住~

バイリンガリズムシリーズ。

私は願っても言語学の専門家でも何でもありませんが、「帰国子女」という言葉が流行するずっと前、乳児のときにアメリカに渡り幼少時代から高校卒業までカリフォルニア州サンディエゴ市で育ったため、自分はある程度のバイリンガル度を備えていると考えています。

個人的にちょっと面白い当時の写真を見つけたのでスキャンしてみます。これは父が赴任のため一足早くサンディエゴへ出発していくときの様子です(抱っこされている赤ちゃんが私)。昔は成田空港なんてなかったので、国内線国際線すべて羽田空港から出発していたわけですが、すでに出国手続きをした旅行者に写真の如く「最後に一言」しゃべれたみたいです。刑務所の面会室に似ていると思うのは私だけでしょうか。母は父に「着いたら電報を送ってね」と言っているのでしょう(そんなに古くないか)。
当時のサンディエゴは現在のように美味しいレストランやお洒落な店もなく、米海軍基地Camp Pendletonに隣接しているサーファー天国といったイメージだったと推測できます。母は初めて私を抱っこしてサンディエゴに到着したとき、「とんでもない田舎に来てしまった....」と絶句したそうです。今も昔も気候はさわやかで雨も少なく過ごしやすい場所です。大都市ロサンゼルスから運転して2時間。海沿いにある港町で、ロスのサテライト的な存在という意味で「アメリカの横浜」といってもよいかもしれません。

今日はあまりバイリンガル関係の話はしていません(ただの昔話だわ)。

次回からは私の学校生活について。



9.07.2012

バイリンガリズム1~イントロ~

バイリンガルシリーズ。イントロ編。

最近よく聞かれる質問:
「うちの子をバイリンガルに育てたいけど、どうしたらよいか」
これは大変興味深い、奥の深い質問です。私は専門家でも何でもありませんが、あまりにもよく質問されるので何度かに分けて自分の考えをつづってみたいと思います(お分かりのように最近「シリーズ化」にはまっています(笑))。
過去のブログでバイリンガリズムや自分の中での葛藤について何度かつづってみました。

母国語の大切さ

バイリンガリズム

日本代表

真のバイリンガルとは

いろいろと蛇行をするかもしれませんが、自分の経験を交えながら現段階で自分の考えていることを述べて参ります。子供たちに対して実践していることを紹介します。

私が過去に読んだ本の中で、バイリンガル教育について適切かつ公平に書かれているものとして中島和子氏の「バイリンガル教育の方法」というものを挙げたいと思います。著者は言語学の研究者でありながら母親として息子をカナダで育てた経験を持ち、様々な文献を引用しながら経験に基づいて分かりやすくバイリンガル教育について解き明かしています。ちゃんと勉強したい方はどうぞご参考に。

ちゃんと勉強したくないケド、なんとなくバイリンガルとはどんなものなのか知りたい人はこれから数日間に渡って続きを読んでください(笑)。

いろいろな友人がこのブログを読んでくれていると思いますが、今後みなさんのご意見楽しみにしています。

9.03.2012

小学生に政治を任せると

シンガポールの全国紙Straits Timesを愛読しています。文字が大きく、写真や広告も多く、そして何よりも米紙や英紙ほど難しい英単語を使用していないので読みやすい。シンガポールの新聞やニュースは場所柄東南アジア諸国やオセアニアの問題も多く取り上げていて前よりも多少は詳しくなったような気がします。

さて少し前から日本VS韓国で繰り広げられている「竹島問題」。現実の世界では両国ともなんだか煮え切らないので、ある週末の朝我が家の朝食の話題に挙げてみました(別にそんなことを毎日しているわけではなく、たまたま面白そうだったので一度きりですが政治問題を語ってみただけです)。

私:韓国っていう日本のお隣の国と日本の間に竹島っていう島があって、韓国では「ドクト」って呼んでいるんだよ。
長男:ふ~ん。
私:それでね、日本と韓国でその島がどっちのものかってエライおじさんたちがケンカしているんだよ。
次男:え~大人がケンカするの?
私:どっちの国もその島が欲しくてたまらないみたい。
長男:え~そんなの簡単じゃん。シェアすればいいじゃん。
私:そうだよね~、でもどこで島を分けるの?
長男:簡単だよ。どっちかが島を上手に分けて、どっちかが最初選べる人になればいいじゃん。

小学3年生に任せると竹島問題は弟とケーキを分けるのと同じくらい簡単に解けてしまう問題らしい。めでたしめでたし。

9.02.2012

メイドさん(完結)

「家政婦は逃げた」けどまた雇いましたシリーズ完結編。

もう二度と同じような経験をしたくない私は前回の反省を活かして今回はどのような工夫をしているのでしょうか。

1.パスポート
周囲のシンガポール人友人や同僚全員から「なんで本人にパスポートを渡してあったの!」と前回は怒られましたが、やはり人権的な信念から私自身は他人のパスポートを剥奪できないと思いました。なので、今回はパスポートを仲介業者が預かるように手配しました。

2.月休5日から週休1日にダウングレード
私の仕事のスケジュールが不定期だったために、前回の方には多めに休みを与えていましたが、今回は反省して平均的な休暇日数を与えることにしました。というわけで、現在は週休1日、祝日が平日なら通常通り働いてもらう。私の中では多めに休みを与えると我が家に居ついてくれるかと考えていたのですが、そんな甘い考えは払拭。

3.日曜日の休みは周囲のご家庭同様朝から門限時間まで
外泊なし。厳しく門限設定。午後9時に設定したらたいてい午後8時台に戻ってきてその日の夕食の片付けをしてくれます。

4.食費を一括で渡さず、買い物に行く度に$50-100預ける
これは説明も不要ですが、メイドさんの月給よりも高い食費代を一括で渡すのはやめました。

5.毎日挨拶して様子をうかがう
以前も毎朝挨拶はしていましたが、これからは朝から必ず一言二言交わし、当日のアクティビティについて口頭で再確認します。

6.ホワイトボードに重要事項列挙
以前の方には本人任せで家事や買い物をしてもらっていましたが、これからは私も日々の細かい指示を出すようにしました。その他、子供たちの学校や習い事の送迎に関する指示を書き出し、間違いのないように工夫しています。

7.週間メニュー
以前はメイドさんご本人に当日の夕食メニューを考えてもらっていました。しかし、これからは私自身が週初めに1週間の夕食メニューを細かく書き出すことにしました。実際このほうがバラエティ豊富で栄養バランスのとれた食事がとれることが判明しました。実際現在の方にしばらくメニューを自分で考えてもらっていたのですが、発案が苦手なようでした。逆に、上の写真のように書き出すと、私の思い通りのものが出来上がることが分かりました。

8.お料理教室
栗原はるみさんの料理本で、英語で書かれた和食レシピ集が4冊シリーズで出ています。これは我が家のメイドさんのバイブルです。しかし、こればかりでは種類が限られて飽きてしまう可能性があるので、メイドさん用のお料理教室に通ってもらうことにしました。
http://www.expat-kitchen.com/
このように日常の仕事以外のところに行かせてあげると、彼女の気分転換にもなるし、同時にこちらが彼女の技術に投資している印象を与えることができ、今後も期待されていることが伝わるのではないかと。実際通うようになってから西洋料理の幅が広がり、現在では和食、西洋、中華など上手に作ることができるようになりました。現在までにBasicとIntermediateコースを修了したので、今後は11月頃にBakingコースに申し込む予定です。

9.日本語教室
Grouponで安い日本語教室を見つけました。今回のメイドさんは日本語を一言も理解せずしゃべれず(それが普通です)。しかし我が家では主に日本語でしゃべるので、少しでも単語を拾えれば彼女も楽しいのではないかと思い、来週の水曜日から計8回日本語教室に通わせることになりました。


現在のメイドさんはお友達をあまり作らず、黙々と仕事をするのが好きなようで、こちらとしても子供たちの世話をしている間に隠れて携帯で電話していることもなさそうなので安心できます。前回の方は友人豊富で彼氏ともアツアツだったので、それに加えて私が自由にさせ過ぎたのでしょうか。

またメイドさん関連のネタが出てきてしまったらシリーズを再開したいと思いますが、とりあえずは今回これでおしまい。

めでたしめでたし。