10.22.2012

バイリンガリズム9~体験入学の意義~

10月に入ってからすっかりご無沙汰しております。勢いに任せてMacbook Airを購入したものの、なかなか慣れない日々が続いています。ファンが多いのできっと使い方をマスターしたらとても使い勝手がよいのだとは思いますが、私のようにもともとパソコンが苦手な人間にとっては、むしろマスターするまでの数ヶ月間の時間がもったいない。上下にスクールできるようになるまで1週間かかりました。

シリーズ「バイリンガリズム」もすっかりご無沙汰しております。今回は体験入学について。

さて10月は毎年我が家の子供たちは学校が2週間休みになるため、現在子供たちは二人で日本に一時帰国しています。そして2週間の間、地元の小学校に体験入学をすることになっています。

この体験入学。親が思っているよりもずっと子供にとっては貴重な体験になっています(経験者語る)。私が初めて体験入学した小学校2年生当時のこと。

  1. 語学習得 体験入学初日から自分の日本語能力の限界を感じたのを覚えています。まず日本の子供たちは字が上手なこと!やはり毎日ひらがな・カタカナ・漢字を書いている子供たちは書き慣れていて、上手に素早く作文ができていました。次に音読能力に格段の差がありました。背筋をピンと伸ばして立位姿勢でまっすぐ腕を前に出して教科書を読む姿を目の当たりにしました。更に私の場合、いきなり和歌山弁の世界に放り込まれたので(関西弁の)会話力も習得する必要がありました。
  2. 文化習得(裸の付き合い編)夏季期間だったので体育の時間はプールで泳ぎました。このために水着に着替えるわけですが、男女関係なく教室で一緒に着替えました。私はお友達と一緒に着替えるのはなんとなく違和感がありました(今も好きではない)。アメリカの公立小学校ではプールの授業などなかったし、そもそも体育のために体育着に着替えるという概念もなかったので、学校で洋服を脱ぐことがありませんでした。日本の人たちはよくお友達と温泉に行きますが、私はお友達と温泉に行くのはいまだに苦手です。
  3. 食文化習得 アメリカの公立学校の給食はまずく、毎日同じようなメニューを食べさせられるのに、日本の小学校ではカレーとかシチューとかお味噌汁とか美味しいものを食べられたので私は給食が楽しくなったのを覚えています。食事の後は全員で音楽に会わせて歯磨きをしました。
  4. 文化習得(全校集会編)日本の学校は外に全生徒で並ぶ朝礼や、週に一度の全校集会があり、全員で何かする機会が多くありました。朝礼の後は音楽が流れてクラスごとにゲームや運動をしました。アメリカの小学校で全校生徒で集まるのは防災訓練のときくらいだったでしょうか。そういえば日本の学校では全校集会の度に校歌を歌いました(今でも歌える)。
  5. 一定した教育指針 日本の公立小学校は文部科学省の教育指針に従って授業が進められる上に、教科書も指定された教科書しか使用しません。しかし自由の国アメリカは違います。アメリカにも「一応」指針はあるのでしょうが、強制されないでしょうか、私の小学5年生のときの「音楽」の授業では「自分の好きな音楽を学校に持参してそれに合わせて踊る」というものがありました。参加自由。友人がBanglesのWalk Like an Egyptianに合わせて首を左右に振って踊っていたのを覚えています。私はバカらしくて参加しませんでした。いったいどうやって成績をつけるのだ。
とまあ、このように様々な知覚を刺激される日本での体験入学を合計4回経験しました。今となってはよい思い出です。この経験がなければ大学時代の日本での生活はもっと大変だったと思います。

さて我が子たち。残り5日でシンガポールに戻ってくるわけですが、いったいどんなことを学んで帰ってくるのでしょうか。








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