5.26.2014

兄弟、似て非なり(その2)

兄弟、似て非なり。

さて。

私は「祝日」や「イベント」に極力うとく、母の日のことなんてまったく覚えていませんでした。私は年に一回ずつ訪れる長男次男の誕生日を覚えているだけで精一杯なタイプです。

今年の母の日前日。

次男くんは学校で作成してきたお手製のカードを一日早く渡してくれました。

ところが長男の学年はもう授業時間にそのような時間は設けられず(お勉強で忙しいから)、長男は手ぶら。

そこで長男くん。本来の母の日はまだ翌日だし、時間がまだ十分にあるので、彼は弟と一緒に協力してお母さんを喜ばせる計画を立てようと思いつきました。二人で協力したほうがよいアイディアが生まれるに決まっているし、頭数がいたほうがよい企画ができることを学校の体験学習でたびたび学んできた長男。そして弟に協力を頼みました。

しかし弟くんは「もうカード渡したから(=もう自分は母の日の義務を果たしたから)」。協力する姿勢をまったく見せません。

長男くんの反応は、怒り心頭。大憤慨。はらわた煮えくり返る。その後大騒ぎ。自分がよかれと思ってせっかくの提案をしたのに、弟がまったく興味を示さない!

もちろん、「サプライズ」のはずですから、私はオープンに長男くんの気持ちを汲んであげられず、すぐに別の提案をしてあげられません。見て見ぬふり。

数時間後に自分の気持ちが落ち着いた後に、長男は別の遊びをきっかけに再び弟に提案をしました。今度はタイミングがよかったのでしょう、弟は協力することを了承。直後に弟くんは「おかあさん、ちょっとさっきのカードを返して」と言ってきました。そして二人大得意の「屋内テント」を張って「緊急企画会議」を始めました。
 

さて当日。午前6時くらいから私の部屋の外は日曜日の朝にしてはなんだか騒がしい感じ。企画会議室(=テント)の中では何かを書く音、何かを組み立てる音、ひそひそ声。私は自宅夜勤中だったこともあり、物音の正体を探りには行かなかったのですが、午前8時にシフトが終わったときにドアを開けました。

すると、段ボール箱の中から弟くんが登場。「いらっしゃ〜い、本日は当美術館の案内をいたしま〜す」と言って、あらかじめ廊下に並べてあった彼らの今まで描いた絵画について解説を一つ一つ丁寧にしてくれました。そして朝食会場(?)に案内してくれて、そこで長男くん登場。「いらっしゃ〜い、朝食をご用意いたしました〜」と言って彼が大得意なベーコンビッツ入りスクランブルエッグをごちそうしてくれました。その後プレゼントの嵐。毎年恒例レゴブロック型 I Love You、いま学校ではやっているゴムで作ったブレスレット、手作りのカード。次男くんはカンペに台詞まで用意していました。
長男発案、兄弟で企画実行。

次男はこのような形で人を喜ばせようというアイディアは思いつきません。きっと長男がいなければこのようにするとお母さんが喜ぶのだ、というコンセプトすら思いつかないのだと思います。逆に長男はテストの点数で人を喜ばせようという気持ちはなく、自分が何かしてあげるその思いやりの気持ちで人を気持ちよくさせようというタイプです。

これから10年ほどかけてお互いの爪の垢を煎じて飲んでもらい、将来は総合的に素敵な大人になりますように(素朴な願い)。

いまはあまりにも極端なもので。

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